IQテストについて

3Qセミナーでも話しますが、子どもの学習能力に大きな問題がなければ特にIQスコアは気にしないのが英才キッズアカデミーの教育方針です。そのため、IQテストを受けることもお勧めしていません。

「でもやっぱり気になる…」

そう思う親御さんの気持ち、よくわかります。

ではどうして母親であり教育者でもある私が、将来子どもが成功するかどうか『一番の判断材料』だと思われがちなIQスコアをそれほど重視しないのか。

目次

IQスコアを頼らない理由

3Qのバランスを考えると、IQスコアだけが何かの大きな指標となるケースはごく稀であり、そして何よりも、IQテストとは正式なテストを受けない限り、正確なスコアがわからないものだからです。

テレビやインターネットでは
「これがわかったらあなたのIQは110」

幼児教室では
「○○式知能検査実施中♪」

など、日本ではいたるところで目にする『IQ』という言葉。興味を引く表現が多くみられますが、『IQを上げて成績アップ』なんて宣伝を見ると、子育て中の方は特に意識をしてしまいますよね。

つい気になってしまうものばかりですが、実際のところ、本当に信頼できるIQテストとは、どのようなものなのでしょうか。

アメリカで「正式なIQテスト」を受けるには

アメリカの場合、正式なIQテストを受けるにはいくつかの条件が揃う必要があります。

テストを受ける必要性が認められる

ADHDや自閉症が疑われた場合や、ギフテッドの可能性が高い場合のみ、ライセンスのある機関でテストを受けることを勧められます。

全く面識のない人(資格を持った人)に施してもらう

間違えて答えても「普段はできる子だから大目に見よう」などと贔屓がないようにするため、全くの初対面、そして、資格を持った専門家(多くの場合は心理学者)などにテストを施してもらう必要があります。

事前にテスト内容を調べたりしない

高得点を狙っての下準備をオンラインで行うなどしてはテストを受ける意味がありません。

受ける回数は多くて2回まで

同じような質問に慣れたり、問題を記憶している場合があるため、一度目のテスト中に何かアクシデントがあったなどの場合のみ2回目のテストが許可される。

などと、簡単にリストアップしてもこれだけの必要条件があります。

信頼できるIQテストは、たった2つ

では、これらの条件がきちんと揃い、正確なIQスコアが測定できるのは一体どのテストなのでしょうか?

現時点で私の知っている限りでは2つしかありません。

スタンフォード・ビネー式知能検査

一つ目は1911年に亡くなったフランスの人の心理学者アルフレッド・ビネー氏によって作られたスタンフォード・ビネー式知能検査。空間や記憶などの5つの認識能力を調べるもので、世界で最初に作られた知能検査です。

ウェクスラー知能検査

そして次は1950年辺りに作られ、大人用と子供用があるウェクスラー知能検査。アメリカ人心理学者のデイビッド・ウェクスラー氏が発案者です。

いずれのテストも保険適用外とみなされた場合はかなりの高額になります。

ビネー式もウェクスラー検査も、世界各国で用いられている正式な知能検査ですが、気をつけたいのは、「○○式ビネー」など、日本語の名前が付けられたテストは、本来の知能検査として求められる正式な基準を満たしていないという点です。幼児教室によっては、子どもの現状を知る一つの手段として導入されていることもありますが、その結果を正確なIQとして捉えるのは、少し注意が必要かもしれません。

今日ご紹介した「正確なスコア」が出る知能検査。

ぜひ皆さんの今後のご参考になればと思います。

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